広告の鬼

ゴールデンウィークは結構な時間、「数独」に費やしました。
それ以外の時間はテレビを観ていました。

なかでも印象的だったのがNHKで放送されたKISSのジーン・シモンズのドキュメンタリーでした。

ザ・ヒューマン「誇り高き悪魔 ジーン・シモンズ」

https://www6.nhk.or.jp/nhkpr/post/original.html?i=22755

KISSへの密着ではなく、ジーン・シモンズへの密着。
普段からBSの番組をよく観るのですが、この番組の宣伝を何度も観てしまい思わず「視聴予約」してしまうほど楽しみにしていました。

僕とKISS

いちばん最初の記憶は父親が所有していたギター雑誌だったと思う。
1970年代のギター雑誌には、エリッククラプトン、ジミーページ、ジェフベック、イーグルスなどの写真が掲載されていた。そこには当然『KISS』の写真も掲載されていてインパクトは大でした。それがおそらく小学5年生あたり。

それから音楽に興味を抱き、CDを買い漁り、ギターを弾きだした。
当時のわたしは『THE YELLOW MONKEY』に夢中でした。

1997年。BSでTHE YELLOW MONKEYのヒストリーを振り返る特番が放送されていて何度も何度もVHSを巻き戻して観たものでした。そこでメンバーのルーツを振り返るコーナーがあって初めて映像で『KISS』と対面。

血だらけのジーンが火を吹くシーンでした。

そして1998年。hideさんが亡くなってラジオで追悼番組が放送されていて、その内容がhideさんがロックにのめり込むキッカケになったKISSを語る番組だった。

当時、KISSはオリジナルメンバーでアルバムを発売、ツアーも精力的にこなしている最中で当然、僕の耳にも届いていた。

しかし、深くのめり込むこともなく、月日は流れました。

背中を向けない

実は14歳で初めてバンドを組んで、24歳くらいまでバンド活動をしていました。
どこのタイミングでかははっきりと覚えていないのですが、ステージの上では出来るだけ客席に背を向けないようにしている時期がありました。

どこで聞いたかわからないですが、ジーン・シモンズが「金払っている客に失礼だ」と絶対に背中を向けなかったというエピソードを聞いた影響をモロに受けていました。

最高のミュージシャンであり最高のビジネスマン

hideさんがラジオで語っていた「大人になってからKISSのグッズを買った」というエピソードが印象的だった。

メイク、コスチューム、音楽と同様にKISSは『グッズ』いわゆるマーチャンダイズの戦略が素晴らしかった。

いわゆる「子供心をくすぐる」ようなグッズが多い!
実際にジーンの自宅にはたくさんのグッズが置いてある部屋があってほんとうになんでもあるんじゃないか!というほど様々なグッズが企画製造されています。

CDが売れなくなるもっともっと前から収入源を確保しているバンド。それがKISSの戦略。

商標登録だ!

密着のVTRの中には経営している事業の説明会に参加するジーンのビジネスマンの姿も。

そしてなにより刺激的だったのが、日本ツアー中にフレンチのお店を訪れて店主に経営のアドバイスするシーン。

その場でロゴデザインのラフを描き上げ、わりと結構な剣幕で

「商標登録をしなさい!明日にでも!すぐだ!」と。
そして「さもないとわたしが登録する!」

そのときのジーンはミュージシャンではなく完全にビジネスマンだった。

アイディアは誰でも思いつく、それを実行するかしないかが大事だ!と言っているようだった。

広告マーケティングの鬼

このエピソードのジーンにはすごい気迫があった。
70歳を超えた今も、2時間以上もあの重たい衣装を着てベースを弾いて歌っている。

人生にも凄まじい気迫がある。

本当ならばもうKISSは引退しているはずなのですが、この状況下で公演が延期となっている。

まだまだ気迫溢れるステージが観れる日が早く来てほしいと思う。

そして自分もそのような生き方をしたいと強く思った。
自宅で引きこもるゴールデンウィークで落ち気味でしたが、気持ちがシャッキっとなりました。

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