過去を集約したものが現在
現在を知るということは、過去を知るということで
そのうえで、未来を見るためには、過去/現在をしっかり把握することは大事
とそれっぽいことを言ってみました。
大阪のコピーライター/ SpeedFreaks足立です。
1960年代のキャッチコピー
キャッチコピーの始まりは平賀源内の「土用は丑の日」とされているという説があるんですが、書籍として確認できる1960年代のコピー年鑑を最近はよく眺めています。
土屋耕一氏・開高健氏などのコピーライターしか存じあげず、おのずと見たことのある広告・キャッチコピーも少なかったです。
1963年からコピー年鑑が発行されており、今のところ1963年と1964年を読破したのですが、ある共通点がありました。
句読点がない/カッコのパターンが少ない
まずはキャッチコピーに句読点がないことがわかりました。
あとはカッコのパターンは< >の1パターンのみ。
これは印刷の都合なのかな〜と想像しましたがどうなのでしょうか。
キャッチコピー長め
80年代や90年代、現在と比べてキャッチコピーの文字数が多い!
■三十年前 放たれた矢は 今ピシャッと命中した!
1963年コピー年鑑(誠文堂新光社)
■ボーナスの一部を1/3の人生に
1963年コピー年鑑(誠文堂新光社)
■1冊の暮らしの手帖が何千円にも何万円にもなる
1963年コピー年鑑(誠文堂新光社)
■日本字に合った<書き味>の代表
1963年コピー年鑑(誠文堂新光社)
そのほか、広告文とは違った説明文なども、文字数が圧倒的に多いという印象でした。
情報量の分母の違い
もしかすると、広告自体の分母が少なかったので、ひとつの広告を見る時間も長かったのかなと想像しました。
ここから、先駆者たちが検証に検証を重ねて、どのようなキャッチコピーであれば響くのか、どのくらいの文字数でないと人は記憶しない、行動しないなどのFactを築き上げたのかなと思います。
こういった「過去」を知ることで何が改善されて、何が改善されずに残っているのか、継承されているのががわかった非常に有意義です。